モバイルルーターで固定IPは使える?利用するメリットや設定方法などを解説!
2025.04.16
目次
・IPアドレスとは?
・IPアドレスの種類
・グローバルIPアドレス
・プライベートIPアドレス
・IPアドレスの種類はさらに2つに分けられる
・動的(変動)IPアドレス
・固定(静的)IPアドレス
・モバイルルーターは動的IPアドレスが基本
・モバイルルーターで固定IPが必要なケースとは?
・モバイルルーターで固定IPアドレスを利用するメリット
・セキュリティを強化できる
・リモートアクセスの安定性が高まる
・サーバ構築できる
・モバイルルーターで固定IPアドレスを利用する際の注意点
・追加料金がかかる場合がある
・セキュリティ対策を行う必要がある
・利用できる端末が限られている
・固定IPアドレスではないモバイルルーターでWi-Fiを快適に利用する方法
・ルーターの配置場所に気をつける
・接続するデバイスのWi-Fi設定を最適化する
・ruumモバイルなら固定IPアドレスがなくても安定した通信環境を実現可能!
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・ruumモバイルの端末情報
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・ruumモバイルの利用の流れ・契約期間
・モバイルルーターのクレードルに関するよくある質問
・レンタルのモバイルルーターが固定IPアドレスに設定されていることはありますか?
・モバイルルーターのグローバルIPと固定IPの違いは何ですか?
・ポケットWi-FiのグローバルIPアドレスが変わることはありますか?
・まとめ

モバイルルーターを使っている方にとって、IPアドレスの仕組みを正しく理解しておくことは重要です。特に固定IPアドレスは、安定した接続やセキュリティ強化に役立つ一方で、モバイル環境では対応状況が限られている場合もあります。
この記事では、IPアドレスの種類やモバイルルーターで固定IPが必要となるケース、注意点などを解説します。固定IPがなくても快適に使える工夫も紹介しているので、通信環境の見直しを検討している人はぜひ参考にしてください。
IPアドレスとは?

IPアドレスとは、インターネット上でデバイスを識別するために割り当てられる番号のことです。スマートフォンやパソコン、モバイルルーターなどインターネットに接続するすべての機器は、それぞれ異なるIPアドレスが割り当てられます。
IPアドレスは、インターネット上で機器を識別するための住所のようなものであり、正確な通信の送受信に不可欠です。モバイル回線でもこのIPアドレスが自動的に付与されることで、ウェブ閲覧やアプリ利用が可能になります。
IPアドレスの種類

IPアドレスには、「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の大きく2つに分けられます。ネットワーク設定や固定IPが必要かどうかを判断するためにも、それぞれの違いを理解しておくことが重要です。
以下で、それぞれの特徴を解説していきます。
グローバルIPアドレス
グローバルIPアドレスとは、インターネット上で一意に識別されるIPアドレスのことです。世界中のデバイスと通信する際に使用され、通信相手から直接アクセスされる可能性があるため、公開性の高いIPアドレスといえます。
モバイルルーターや一般家庭のインターネット回線は、プロバイダからこのグローバルIPアドレスを一時的に割り当てられます。ただし、固定IPでない場合は接続のたびにアドレスが変わることもあるため、サーバー構築やリモートアクセスなどには向いていません。
プライベートIPアドレス
プライベートIPアドレスは、家庭内や企業内など限られたネットワーク内で使われるIPアドレスです。インターネット上では直接識別されないため、通信相手と直接つながることはできません。その代わりに、ルーターを介して外部ネットワークと通信する仕組みになっています。
モバイルルーターの場合も、接続された端末にはプライベートIPアドレスが割り振られます。ただし、グローバルIPアドレスが設定されるのは、基本的にルーター本体のみです。プライベートIPは、複数の機器を同じネットワークで運用する際に役立ち、IPアドレスの枯渇を防ぐためにも広く利用されています。
IPアドレスの種類はさらに2つに分けられる

IPアドレスは、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスに加えて、「動的IPアドレス」と「固定IPアドレス」にも分けられます。これらは、IPアドレスが変動するかどうかという性質に関わる重要な違いです。
以下で、それぞれの特徴を解説していきます。
動的(変動)IPアドレス
動的IPアドレスとは、インターネット接続時に自動的に割り当てられ、その都度変更されるIPアドレスのことです。モバイルルーターやホームルーターでは、一般的にこの方式が採用されています。
接続のたびにIPアドレスが変わる可能性がありますが、ウェブ閲覧やメールの送受信など日常的な用途では特に問題はありません。ただし、VPN接続やリモートアクセス、外部からのサーバー接続などIPアドレスを特定して通信する必要があるケースでは不向きとされています。
固定(静的)IPアドレス
固定IPアドレスは、インターネットに接続するたびに同じIPアドレスが割り当てられるのが特徴です。動的IPと異なりIPアドレスが常に一定であるため、外部からのアクセスが必要なサーバーや監視カメラ、リモートワーク環境の構築などに適しています。
ただし、固定IPの利用には別途オプション契約が必要な場合が多く、導入コストがかかる点には注意が必要です。
モバイルルーターは動的IPアドレスが基本

一般的なモバイルルーターは、インターネット接続時に動的IPアドレスが自動で割り当てられます。これは、通信事業者が保有するIPアドレスを効率よく共有するためです。利用者ごとに異なるアドレスを都度割り当てることで、IP資源を有効活用できます。
日常的なウェブ閲覧やメール利用などの場合は、動的IPでも問題はありません。ただし、外部からのアクセスや特定のIPアドレスを決まって必要とするシーンでは制限が生じるため、注意が必要です。
モバイルルーターで固定IPが必要なケースとは?
固定IPアドレスが必要となるのは、主に外部からアクセスする場面が多いケースです。たとえば、自宅やオフィスのネットワークにリモートアクセスする場合、IPアドレスが変わると接続先が特定できず、毎回設定の見直しが必要になります。
また、自宅に設置した監視カメラやネットワークストレージなどに外部からアクセスする場合も、固定IPの利用でスムーズな接続が可能です。このようなケースでは、固定IPが作業効率やセキュリティの向上に直結しています。
モバイルルーターで固定IPアドレスを利用するメリット

モバイルルーターで固定IPアドレスを利用することには、以下のようなメリットがあります。
・セキュリティを強化できる
・リモートアクセスの安定性が高まる
・サーバ構築できる
それぞれ解説します。
セキュリティを強化できる
固定IPを利用することで、接続元を特定のIPアドレスに制限する「IP制限」ができるようになります。これにより、不特定多数からの不正アクセスを防止し、セキュリティレベルを大幅に高めることが可能です。
たとえば、クラウドサービスへのアクセスを特定の固定IPからの接続に限定することで、外部からの不正ログインをブロックする仕組みを構築できます。モバイルルーターを使っている場合でも、こうした対策をとることで安全な通信環境を保てます。
リモートアクセスの安定性が高まる
動的IPを使用していると、IPアドレスが変わるたびに接続設定を更新しなければならず、管理が煩雑になります。固定IPは常に同じアドレスにアクセスできるため、接続先の情報を都度変更する必要がなく、設定や管理にかかる手間を省くことが可能です。
VPNを利用した遠隔接続や業務用端末へのリモートログインなど、安定した接続が求められる環境では大きなメリットとなるでしょう。
サーバ構築できる
自宅やオフィスにサーバを立てたい場合にも、固定IPは欠かせません。動的IPでは接続先が変わってしまうため、外部から常にアクセスするような使い方には不向きです。
一方、固定IPを使えば、自作のWebサーバやファイルサーバなどにも、外出先から安定してアクセスすることが可能になります。モバイルルーターでも、固定IPを導入することでこうした環境を構築できるのが大きな強みです。
モバイルルーターで固定IPアドレスを利用する際の注意点

固定IPアドレスには多くのメリットがある一方で、導入前に把握しておくべき注意点も存在します。
・追加料金がかかる場合がある
・セキュリティ対策を行う必要がある
・利用できる端末が限られている
それぞれ詳しく解説していきます。
追加料金がかかる場合がある
固定IPアドレスを利用する場合、通常のモバイル回線とは別にオプション料金がかかることが多くあります。プロバイダによって、月額500円〜1,000円程度が追加で必要になるのが一般的です。
法人向けの専用サービスではさらに高額になる場合もあるため、事前に料金を確認しておくことをおすすめします。安易に導入すると、月額コストが予想以上に増える可能性もあるため、利用目的とのバランスを考慮することが重要です。
セキュリティ対策を行う必要がある
固定IPは外部からのアクセスが容易になる一方で、セキュリティリスクもあります。特に、リモートアクセスやサーバ公開を行う場合には、不正アクセスやサイバー攻撃の標的になる可能性があるため注意が必要です。
対策としては、IPフィルタリングやファイアウォールの設定、VPNの導入などが挙げられます。固定IPを導入する際は、単に利便性を重視するだけでなく、適切なセキュリティ対策を並行して実施することが大切です。
利用できる端末が限られている
すべてのモバイルルーターが、固定IPアドレスに対応しているわけではありません。通信事業者や端末によっては、固定IPオプションを利用できないケースもあるため、事前に仕様を確認することが大切です。
また、固定IPが使える場合でも、特定の通信プランに加入していることが条件となるケースもあります。端末の性能やSIMカードとの相性によっても利用可否が変わるため、導入を検討する際は、提供元の公式情報をしっかり確認しましょう。
固定IPアドレスではないモバイルルーターでWi-Fiを快適に利用する方法

固定IPアドレスを使わなくても、モバイルルーターの活用次第で十分に快適な通信環境を整えることが可能です。以下のような工夫をすることで、通信の安定性や速度の向上を図ることができます。
・ルーターの配置場所に気をつける
・接続するデバイスのWi-Fi設定を最適化する
・定期的にルーターを再起動する
1つずつ見ていきましょう。
ルーターの配置場所に気をつける
通信が不安定に感じられる原因の1つが、モバイルルーターの設置場所です。電波は壁や金属製の家具、家電などの障害物によって弱まるため、できるだけ開放的で高い位置に置くのが理想です。
部屋の隅や家具・家電の近くに置いている場合は、通信状態が大きく劣化する可能性があります。窓際や机の上など、電波の通りが良い場所に配置するだけでも、通信品質が大きく改善するでしょう。
接続するデバイスのWi-Fi設定を最適化する
接続する端末側のWi-Fi設定を見直すことで、通信の安定性が向上することがあります。具体的には、2.4GHzと5GHzの周波数帯を使い分ける・Wi-Fiの省電力モードをオフにするなどの対策が効果的です。
また、不要なバックグラウンドアプリの通信を制限することも、安定性の向上につながります。さらに、OSやドライバを常に最新の状態に保つことで、ネットワークのパフォーマンス改善も期待できるでしょう。
定期的にルーターを再起動する
モバイルルーターは、長時間連続で使用していると内部のメモリが圧迫され、通信が不安定になることがあります。そのような場合に、ルーターを一度電源オフにして再起動することで、不具合の解消が期待できます。
特に、通信速度が急に遅くなったり、接続が不安定になったりしたときは、再起動を試すのが基本的な対処法です。週に1回程度の再起動を習慣にすることで、安定した通信環境を維持しやすくなります。
モバイルルーターの固定IPに関するよくある質問

ここでは、モバイルルーターの固定IPに関するよくある質問をまとめました。安心して選択できるよう、よくある疑問や勘違いを事前に解消しておきましょう。
レンタルのモバイルルーターが固定IPアドレスに設定されていることはありますか?
一般的なレンタルモバイルルーターは、動的IPアドレスが割り当てられる仕様になっており、固定IPには対応していないことがほとんどです。固定IPを利用したい場合は、専用のオプションを申し込むか、固定IP対応の法人向けサービスを選ぶ必要があります。
一部の通信事業者では固定IP付きのレンタルプランを提供していることもありますが、別途料金が発生する可能性があります。利用を検討している場合は、仕様や料金体系を事前に確認しておくと安心です。
モバイルルーターのグローバルIPと固定IPの違いは何ですか?
グローバルIPと固定IPは混同されがちですが、それぞれ役割が異なります。グローバルIPは、インターネット上で一意に認識されるIPアドレスです。モバイルルーターが外部ネットワークと通信する際には、このアドレスが一時的に割り当てられます。
一方、固定IPは常に同じアドレスが割り当てられるもので、グローバルIPの中でも変動しないタイプを指します。違いを理解しておくことで、自分の利用目的に合ったIPアドレスを選択しやすくなるでしょう。
ポケットWi-FiのグローバルIPアドレスが変わることはありますか?
ポケットWi-Fi(モバイルルーター)に割り当てられるグローバルIPアドレスは、基本的に動的なので、接続のたびに変わる可能性があります。通信を切断して再接続したり、一定時間が経過したりすることで、新しいIPアドレスが自動的に付与される仕組みです。
そのため、リモートアクセスや外部システムとの通信を安定して行いたい場合には、固定IPの導入を検討するのが良いでしょう。
まとめ

今回は、IPアドレスの種類やモバイルルーターで固定IPが必要となるケース、注意点などを解説しました。
モバイルルーターで固定IPアドレスを利用することで、通信の安定性やセキュリティの向上など、さまざまなメリットが得られます。しかし、追加料金や端末の対応可否などの注意点もあるため、しっかりと確認しておくことが大切です。
一方で、固定IPに対応していない環境でも、ルーターの設置場所やWi-Fi設定を見直すことで、十分に快適な通信を実現できます。目的に合った環境を整えたい場合は、固定IPなしでも安定した通信が可能な「ruumモバイル」のようなサービスも検討してみると良いでしょう。